2008年8月21日木曜日

水引の結び

水引の結びには地方色があります。大きく分けると関東と関西では異なります。
しかし、情報化時代、そして、印刷の掛け紙(いわゆるのし紙)を扱う、
贈答の分野ではとくに、関東系の百貨店の関西への進出などで、文化が融合され、
今では、次の三通りが一般化しています。

◆あわび結び(相生結び、淡路結び、葵結びともいう)


◆蝶結び(花結び、もろわな結び


◆結び切り (真結び)


 
あわび結び・・・左右の輪が互いに結びあっている形が、長生きの象徴として
       重宝された鮑に似ていることから、末長いお付き合いをという
意味をこめて目上の人やあらたまった贈答に使われ、
一番多用されています。この結びは儀式用の正式の結びとされます。
       結びきりと同じものではありません。
よってすべての贈答においてこの結びのものを使うと間違いないです。

蝶結び・・・・お礼やご挨拶といった一般的な祝儀や品物に使いますが、むかしは、
      品物にかけられた水引を解いて、中身を見やすいようにと使われた。
      本来、関西では略式と考えられています。
      あわび結びより少し気軽な贈答に、見た目も華やかです。

結び切り・・・結び切りは、結びが簡単に解けない意味合いから、最近は二度と繰り
返すことのないようにとの願い込めて全快祝いや、婚礼関係に用いられ
ますが、関西では一般的に使われていませんでした。現在でもこの結びの金封は
      ほとんど市販されていません。

人様に物を差し上げる上で、一回きりであってほしい贈答と、なんどあってもいい
贈答などと大別し、前者には結びきり。後者には蝶結びとする、とよく聞きますが
その分け方はかなり無理があるようにと思います。

実際、金封を扱っています。表書きもさせていただいていますので
何にお使いになるのか詳しくお聞きすることもよくあります。
お金を贈る贈答だけでもものすごいたくさんの種類のものがあります。
そんな風に大別できるわけがないと思います。

どれを使うかは全くもって個人の自由ですので、もちろん何が正しいとか間違っているというものではないと思います。

贈答においてなにより大事なことはそこに相手を思い、贈る気持ちがあるということ。
たとえ、そこに心があれば例えどんな包みでも、ありがたく頂戴する。そして感謝する。
ことができると思います。常にそんな寛容な心でいたいと思います。

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